正しさを見つけにくい時代に「ホンモノ」を届けたい 「Zady」新コレクションについてインタビュー

A Picture of $name Alden Wicker 2015. 10. 19

長く愛すべきものだけを――職人技の逸品だけを集めたオンライン・セレクトショップ「Zady」が、9月末に大きなプロジェクトを発表した。

「The New Standard」と名付けられたそのプロジェクトでは、海や水、森林、環境の変化、人々に与える影響を含め、アパレル産業における労働・環境の問題を調べて発表。

見てみると、かわいらしい図表の数々が「かわいくない」ファッションの現実を伝えている。たとえばナイロンの生産では、CO2よりはるかに有害なN20が成層圏のオゾン層を破壊している……などだ。

「かわいくない」現実をドロップ・インするだけでなく、初の秋冬コレクション「The Essentials Collection」もリリース。ボタンダウンシャツ、アルパカセーター&カーディガン、オーバーサイズのセーターなどのクラシックなコレクションになっており、その1着ずつ、農家から縫製までどうやって作られているのかを説明している。

かわいくて、賢い革命者のZady共同創業者・Maxine Bédatに、最近活発的な「Zady」のことを聞いてきた。

maxine-1―― 「The Essentials Collection」な特別なポイントは?
「環境や人権に配慮している」「環境にやさしい素材を使っている」と言う生産者はいる。だけど実際に使っているのか、その素材が本当に環境にやさしいのかは、その言葉だけでは分からない。「Zady」のコレクションでは、本当にサステナブルな服を作るために、農家を探すことから始めたわ。なぜならほとんどの問題は、農家に起因するから。

「The New Standard」をリリースしたのは、いかにアパレルが環境と人に結びついているものなのか、まだまだ知られていないから。世界中の6人に1人がアパレル産業に携わっているのに、そのほとんどは「闇の中」なの。

いわゆるふつうの服はデザインが最も大事で、ブランドの中の人さえも、それ以外の「どうやって作られているのか」は知らされてない。だから問題が起きる。たとえば淡水汚染の20%は、原因がアパレル産業にあり、番目に大きい原因になっているの。

平均的に、人は1枚服を買ったら7回しか着ないといわれているわ。たとえ超・エコな繊維を使っていても、トレンドなデザイン過ぎて7回しか着なかったら意味ないわよね。だからエコかどうかは「繊維」の問題じゃない

現在、50%以上の服がポリエステル製。近年の調査では、ポリエステル製の服を洗うたび、その超極細繊維が流れ出ていて海を汚しているというのよ。その流出した超極細繊維は、魚が食べる。とても怖くない?

だから私たちのコレクションでは、もっと着てもらえるようなデザインを目指したの。繊維も、自然に分解して還ることができるものを選んでいます。このセーターはカシミアじゃなくてアルパカを使っているの。カシミア生産は、モンゴルの砂漠化の一因になっているから。

オーガニックコットンを使っていても、有害な物質で染めていたり、児童労働が行われていたりするかもしれない。だからオーガニックコットンって、始まりに過ぎないのよ。そんなわけで、クリーンなサプライチェーンをつくるうえで「どうやって育てられた繊維なのか」が私たちにとって課題になったわ。

縫製は国内の工場のみ。地下鉄で行ける工場ところもあるの。地下鉄で行って、「グレーなところはないかー?!」ってチェックできるんだけど、その工場は「オープンドア(開けた扉)」をポリシーにしていて、本当にいつもドアが開きっぱなしなのよ(笑)。

zady-look-1

→Next:ファッションのクソったれ! でも「ユーモアを交えていれば、真正面から向き合うパワーも湧いてくる」

この記事のキーワード

Keywords

Sponsored Link
次はコチラの記事もいかがでしょう?

Related Posts