【連載】いいかげん選書【全13回】

パックにすると美白できる本

A Picture of $name 大野真司 Illustration: anne imai 2017. 3. 27

「突然街中に出現する本屋・劃桜堂かくおうどう」の大野がお届けする、すこぶるいいかげんな本の紹介。

いつの間にか、日常に「本」が忍び込んでくる……。

©anne imai

©anne imai

人々は古来より顔に本でパックをしてきた。その由来は諸説あるといわれているが、文字文化への崇拝と、洗礼の意味が大きい。

世界中でどれだけの人が、本で顔にパックしているか調べるため「Face book」で検索してみた。なんでも約19億人が、本でパックしているらしい。

近年では、本の顔パックの美肌効果にも注目が集まっている。

もしかして、あなたは本は読むためだけのものだと思っていないだろうか?

そんなことはない。読み終わった本を本棚に並べるとき、本は「え? パックしないの?!」と泣いている。

そういうわけで今回はパックにすると、美肌効果が高い本を紹介する。


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残り全部バケーション

伊坂 幸太郎(著)、集英社、2015年12月

お肌のトラブルや人間関係のトラブル。鍵とトラブルやトイレのトラブル。
これらの悩みの大半は気持ちの問題である場合が多い。

ではなぜ気持ちに余裕が生まれないのだろうか。

それは働き過ぎが原因である。

日本は労働時間が長いうえに、とにかく休みが少ない。

これでは気持ちに余裕が生まれないのも当然である。
そして簡単にお休みが取れない人も多い。

そんなときは、休みではなく「休み気分」が重要である。

残り全部バケーション。まるで夏休みの初日のような気分にしてくれる。

本書は、主人公が裏稼業から足を洗いたいと上司に懇願する。足を洗う条件は、適当に掛けた電話番号の相手と友だちになること。
そうして離婚間際の夫婦とドライブが始まるが……。

パックをする前に素敵なバケーションを想像してみてはいかがだろうか。


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ロカ

中島 らも(著)、講談社、2014年07月

顔のシミや肌荒れは不純物が原因といわれている。
しかし不純物は目に見えることができず、水でごしごし洗って取れるものではない。

本書は、そんな肌の不純物をきれいに浄化してくれる。

ロカ。

そう。その名のとおり不純物を濾過してくれる。

本書の内容は昔に書いた小説が大ヒットし、印税で新宿のホテル暮らしをしている68歳の老人が夜な夜なギターを片手に深夜の街を徘徊する話である。
伝説のロッカーや10代の人気女性芸能人と親しくなったり、NHKの生放送で放送禁止用語を連発したりと破茶滅茶な日々を送る。
こんなに生き生きとしている68歳を描いた本は、ほかにはないだろう。

顔にパックをしたままでも、深夜の街を徘徊したくなる一冊である。

出張本屋・劃桜堂イベント「ここは本を買う場所ではありません。」

かつて本屋さんは本を買う場所でした。時代が変わり人々があまり本を読まなくなると、本屋さんは姿を変えました。
いまでもまだ本屋さんは本を買う場所だと思っている人が多くいます。本屋さんとは何でしょうか?

イベント「ここは本を買う場所ではありません。」では、体験型ワークショップあり、ダンスや演奏のパフォーマンスあり、なんと本もあり! 赤坂の選書専門書店「双子のライオン堂」へ!

【date】2017/3/29〜4/2
【place】双子のライオン堂(〒107-0052 東京都港区赤坂6-5-21)
【open hours】12:00〜21:00
【fee】1,000円(1ドリンク付き)
【details】https://peraichi.com/landing_pages/view/kakuodoevent

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