約80年の歴史を変えるのは“遊び心” 〜老舗バッグメーカーの新しい挑戦「michetta」

A Picture of $name 鎌倉 泰子 2017. 5. 22

H.P.FRANCE所属のバイヤーとして、「destination Tokyo」「goldie H.P.FRANCE」「TIME&EFFORT」などのセレクトを手がけて牽引してきた鎌倉泰子さんが、気になるブランドを訪問。その魅力やものづくりに迫ります。

今回訪ねたのは、1939年の創業以来、バッグと革小物を作り続ける大手老舗・株式会社プリンセストラヤ。きっと誰もが一度は同社の商品を目にしたことがあるのでは? というくらい多くのブランドの商品を手がけています。

同社が2013年より展開するオリジナルブランド「Frame work michetta(フレームワーク ミケッタ)」が、いままでの展開と全く違っておもしろい! と、鎌倉さん。聞くと、「michetta」はこれまでの「老舗のやり方」を変えるような、アナーキーな挑戦でもありました。

「michetta」ディレクターの荘司立美さん、全体を取り仕切る小久保繁さん、ブランドの成長戦略を考える岡田卓也さん、企画担当の金くんさんの4名と、鎌倉さん。革に深く携わるメンバーが揃い、皮革業界の「いま」と「これから」についても深い話に広がりました。

(左)株式会社プリンセストラヤ商品部マーチャンダイザー・金勋さん、(中央)同商品企画・荘司立美さん、(右から2番目)同商品部副部長・小久保繁さん、(右)同営業推進部課長・岡田卓也さん。

(左)株式会社プリンセストラヤ商品部マーチャンダイザー・金勋さん、(中央)同商品企画・荘司立美さん、(右から2番目)同商品部副部長・小久保繁さん、(右)同営業推進部課長・岡田卓也さん。

袋物の老舗・プリンセストラヤ

鎌倉: バッグ、いわゆる「袋物」と業界用語で呼ばれますが、バッグと革小物は本来違う流れで作られています。バッグと、その世界観を補完する革小物。御社はその両方作ることができるのが強みで、いつも展示会で幅広い商品をご紹介いただいていますが、あらためて、取り扱うブランドはいくつあるのですか?

小久保繁さん(以下、小久保): 小物を含め、ライセンスブランドが6つ。オリジナルが12あります。弊社はバッグも革小物も両方作ることができる、業界でも数少ない企業です。外部のメーカー様や資材屋様の協力を得て生産していますが、社内にも「バッグスタジオ」という工房があり、サンプルを作ることもできます。

鎌倉: 素材も形もたくさんありますね。

小久保: はい。素材開発から商品ができるまで、一連の流れを社内でコントロールできます。一般的には、メーカー様が革をはじめ素材を仕入れ、日本やアジアの各国で生産します。できた製品を弊社がメーカー様から仕入れ、弊社が小売店に卸す、という流れで昔からやっています。革を漉くのも、専門の工場が必要ですし、金具は金具屋さん。アイロンだけ、という工場もあります。袋物・革小物業界は、アパレル業界とはまた違って、複雑な分業制になっています。

荘司立美さん(以下、荘司): 私はこの流れの中で、トレンドやデザイナーの作りたいもの、それを形にする素材と技術の組み合わせを考えるのが仕事。ライセンスブランドについては、常に新しいものを求められますね。

コーヒー豆の袋から広がった「michetta」の世界

鎌倉: 年齢層もさまざまなオリジナルとライセンスの両方を扱う中で、意識して頭の中で切り替える必要がありそうですね。

荘司: その切り替えがおもしろいです。ライセンスのデザインは、先方の希望をいかに忠実に、かつ期待以上のものを提案することが大事。でもオリジナルは、それぞれの年齢層の価値観にピッタリはまるものを意識していて、全ての機能を盛り込む必要はありません。バッグも財布も、基本的な機能は決まっていますが、その機能をあえてマイナスにすると、おもしろいものができたりします。「michetta」もそういった取り組みの一つで、企画段階から考え方が違います。

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鎌倉: 百戦錬磨だからできることですね。そうして培った技術を生かしておもしろいものを作ろうというのが「michetta」だと思うのですが、実は、今日までデザイナーさんが男性とは思ってなかったんです……! 老舗のバッグ屋さんが新しい取り組みとして女性をデザイナーさんを立て……と、勝手に思っていました。すみません!

荘司: 逆に嬉しいかも(笑)。うちはバッグも財布も作れるので、さらに新しいことをやってみようというシンプルな考えからスタートしたんです。たまたま当時、自分用に作ったバッグがあったのですが、それが起点になりました。私はコーヒーが好きで、豆を挽くところからやるんですけど、自分も楽しめる物作りをしたくて、コーヒーのパッケージを形にしたバッグを個人的に作っていたんです。

全ての始まりとなった“コーヒー豆の袋”。「200gのコーヒー豆の袋は、世界共通の『アイコン』になり得そう。“コーヒー豆の袋”を中心に、一つのブランドイメージを固められれば、逆にコーヒー豆の袋を見たとき、“私が持っている『michetta』のバッグと同じだ!”と、微笑んでくれる人も現れるかもしれません。そうなると嬉しいですね」と、荘司さん。

荘司: 自分のために作ったので、タバコを入れたりしていたんですが、飲みものの隣に置いてあったりするすると、「なんかかわいいな」と思って。物作りは、〈当たり前の機能がきちんとあって、みんなをなんとなく満足させられるもの〉なのか、〈必需品じゃないけど、持っていること自体が楽しいもの〉なのかという、着想の起点も大事ですが、後者の一つの例ですね。

鎌倉: 私はコーヒー豆を買わないから気づかなかったのですが、そうだったんですね。かわいいし、目立つアイテムの一つですよね。

荘司: 機能から考えると「それ、どうやって使うの?」「なにを入れるの?」と聞かれてしまうので、説明はするんですけどね。ショルダーストラップを付けられますし、色も7色あります。自分はデザインだけでなく作ることもできますが、そちらに流れてしまうことなく、楽しさと使い方の提案ができればと思っているので、プロデュースに近いかも知れません。アパレルに付随するバッグということだけではなく、食や旅というコンセプトを入れながら、弊社で楽しいものを作ろうと、2年弱かけて練り上げてきました。

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売り場を楽しくするための世界観の作り込み

鎌倉: コンセプトがしっかりしていると、それを一番の機軸にして素材選びや技術の選択ができるので、言い方は悪いですが「楽」なんですよね、本当は。関わる方々にとって目印になるので、進みやすくなります。

荘司: コンセプトを掲げて良い方向に進んだ一つの例なんですけど、以前出展した展示会で、たまたまこの野菜のチャームを出品していたところがあったんです。「これはアクセントにできて良いな」と思っていたら、たまたま弊社のほかのスタッフもそれをチェックしていて、使うことにしました。コーヒーという一つの個人的趣味から始まったものですが、コンセプトを共有できていることが分かり、みんなで食べものや旅などの印象を保ったままアイテムに広がりを出していけると思いました。

小久保: ディスプレイもそれが伝わるように作り込みました。お金もかかりますし、通常、弊社ではここまでやらないのですが……。ディスプレイ用に作った台紙もコンセプトを伝える役割をしています。吊り下げたりたくさん並べたりして、財布などの革小物とは違う見せ方を提案しています。

荘司: よく、料理道具を売っているコーナーで、バーや壁面にフライパンなどが吊り下がっていたりするじゃないですか。そんなイメージで作りました。

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小久保: 最初はこの「コーヒー豆の袋」と、別売りのショルダーストラップを組み合わせるかたちで展開していたのですが、「チャームの野菜は選べないんですか?」という声をたくさんいただいたんです。そこで、チャームも選べるようにして、お客さまが自由に楽しんでいただけるしくみになりました。嬉しいですけど、作る側としては効率は悪いです……(苦笑)。

荘司: 売り場を楽しくしたいんです。普段、自分がお店に入っても、そう思うことあるじゃないですか。棚に並んでいる商品を見る前に、感じるのは売り場の雰囲気。わくわくするお店にするお手伝いができれば嬉しいです。

小久保: 私たちも、「どこでどう売りたい」という考えもあるので、置いてもらいたいショップのイメージも考えながら、「michetta」全体を多方向から見ています。

社員もびっくり?! 老舗の歴史に新たな1ページ

鎌倉: 「michetta」以外のオリジナルブランドのことも教えていただけますか?

岡田卓也さん(以下、岡田): 当社のオリジナルブランドで売上の中心となっているのは「Dakota(ダコタ)」です。Made in Japanの比率も増やし、良質な素材やシンプルなデザインにご好評いただき、全体の売上の比率も高いです。

鎌倉: 特にレディースは、「ライフスタイル」も表現していますよね。家族で使えるものとか、長く大事に使ってエイジングを楽しむとか。「Dakota」で培った技術的なことやイメージ戦略など、いろんなことが「michetta」にも反映されていると思うのですが、どういうところがありますか?

(提供:株式会社プリンセストラヤ)

岡田: いままでは「Dakota」を軸に、ほかのブランドを広げてきたわけですが、逆にそれと「michetta」は切り離して考えています。「michetta」が対局にあることで、弊社の振り幅を広く見せられると思うんです。

鎌倉: 「別の会社の商品」くらいに見えなくもないですもんね。

小久保: 長年バッグを作ってきた弊社では本来許されない「長財布が入らないバッグ」もあります……。

荘司: デザインには「譲れないバランス」ってあるじゃないですか? それなら3ミリでも大きくはしたくないんです! 本当に、いままでではありえないんですけどね(笑)。社内に応援してくれる人がいたのでできました。

鎌倉: 老舗として、「培ってきたいままでのやり方」もやっぱりあると思うんです。それを真逆を進むように捉える人も、社内にはいたのではないですか?

小久保: 最初は営業も、どうやって売ればいいのか、大変だったと思います。営業もそれぞれ培ってきた経験や力があります。普段なら「ブラウンとブラックを各3つ。指し色でレッドを1つ」というかたちで発注を受けるのですが、それだと「michetta」のイメージが伝わらない。バリエーションで世界観を出さなければ意味がありません。いままでの営業の手腕に頼るだけでは売れないと思ったので、台紙に始まり、ワインの木箱なども用意して楽しい「食のイメージ」を売り場で作れるようにもしていますし、限られた点数でもブランドのイメージが伝わるようなアイテムの組み合わせを数セット用意しました。

岡田: でもやっぱり、「この台紙はいらないので、あと500円値段下げられませんか?」というように営業は考えていたと思います。いままでなら、それが営業の大事な仕事の一つですから。

鎌倉: 説得ではなく、納得してもらうのは大変でしたでしょうね。

小久保: 販売先にも、「michetta」の魅力が伝わるよう、十分なスペースを空けていただけるようお願いしています。小さくて買いやすい商品なので、「チャームだけお皿などに置いてレジの横に置きたい」というショップもありますが、それは申し訳ないのですがお断りしています。なにが売れるかは、お店の特性によってかなり変わります。「michetta」専属の営業もいないですし、販売員をつけていただけるわけではないので、販売員の力だけに頼らずに売れるようにすることは、課題の一つです。

(右)ピンは、実は1点ずつ荘司さんのハンドメイド。「気に入っていただけるのは嬉しいんですけど、『じゃあハム30個!』って言われた日には大慌てです(笑)」と、荘司さん。

荘司: ショップや営業から、売れやすそうな商品の具体的なリクエストをもらうこともあります。聞くと、確かに数字は上げられそうな商品だと分かるのですが、「michetta」のコンセプトにはまらないならやりません。

鎌倉: 世界観を壊さずにそれぞれの売り場にはめ込む。バラ売りをせずに販路を広げる。まとまった金額発注をしてもらいたいけれど、1点あたりの上代は上げすぎない。という3つが達成されるのが理想的ということですね。その結果、お客さまの目に楽しく映るということでしょうか。それらのバランスを取るのは大変ですね。

袋物業界 いかに技術を残すか?

鎌倉: 最近、個人でやっているブランドさんは、値段を上げずに、思いどおりの商品を早く作るために、資材屋さんや問屋さんを通さずに作っているところも多いですがどうでしょう?

岡田: それぞれ間に入る利益を得つつ、お客さまに適正な価格で商品を提供する努力は昔から続けられていますが、シンプルに整理しにくい構造の業界です。弊社は、長い歴史を生かして、順序良く商品を流して、弊社だけが利益を出すのではなく、それぞれの企業とお店が利益を出せるよう努力しています。

鎌倉: つい最近、〈1社が倒産すると、そこに資材などを提供していた企業も倒産してしまう〉ということがありました。いま、まさに国全体で力を入れている「Made in Japan」を守ろうとすると、〈デザインが後回しになっても、技術ある職人を守ろう〉ということにもなりかねません。日本人が積み重ねてきた感性がなければできない表現と、それを形にする技術。それらが揃ってこその「Made in Japan」だと考えると、感性が反映されなければ、なにをもって「Made in Japan」とするのか、という問題も出てくると思います。

荘司: 後継者不足は日本だけではなく、革製品で常に注目されるイタリアでも同じ問題が起こっているそうです。それに対しミラノでは、数週間アーケードの中にブースを作り、店先で職人さんの作業を一般の人に見てもらうという啓蒙活動をしていました。現場の人間が、〈昔を大切にしながらも、いまを未来につなげる〉という考えでやらないと、途絶えてしまいますよね。

鎌倉: ヨーロッパでも、特にラグジュアリーブランドは、自分たちの仕事を見せるためにお金もかけていますよね。数年前、フランスを代表する3つのメゾンが職人さんを連れてきて、その仕事ぶりを紹介するイベントが話題になりました。入場無料なのに、実際の職場の建物ごと作り込んで巡回していましたよね。全てではないしろ、そういう努力も商品のお値段に反映されているのでしょう。そういうことを考えると、企業の基礎体力が日本と海外のメゾンでは違うんだと思いますし、個人レベルの〈お師匠さまとお弟子さん〉という関係はありますが、それでは業界の縮小のスピードに沿えるわけがないですし。もちろん、日本とヨーロッパで置かれている状況や環境も違うのですが。

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荘司: またイタリアの話ですが、商品を正確な形で表現するモデリスト(※型紙を取る人)の地位が、企業内で高いらしいですね。日本でいう「部長」のような立ち位置にいて、物作り全体を見ているようです。
日本はどちらかというと、〈一つのことをずっとやり続けるのが職人〉という体制ですから、プロフェッショナルにはなれます。どちらが良い・悪いではありませんが、モデリストのように物作りを肌で分かる人が上に立てば、チームとして良いものを作ろうという意識が強くなると思いますし、企業の成長をみんなで感じることができる。そういう基本的なしくみが、産業を盛り上げる基盤になると思います。

小久保: 与えられた仕事ができる場所を維持するだけでも大変なのに、それに対する対価が払われているのだろうか、という疑問は、関わる業界の人はみんな感じていると思います。多くの工程が、ビルの1室でできるものではありません。所属している組合が違ったり、工程ごとにそれぞれ違うやり方をしています。効率良く商品を作るためにできることがある気がします。

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鎌倉: 素晴らしい技術を目の当たりにするとき、『目の前で作業をしている、この方しか、これができる人はもういないのだ。後継者はいないのだ』と聞くと、寂しいです。不謹慎ですが、『この方になにかあったら、この技術を使った商品は日本からなくなっちゃうんだな……』と。

荘司: 技術を使って実際に製作するのも、考え方があると思っています。〈図面どおりに形にする〉のか、それとも、〈デザイナーが描いた図面を理解したうえで、より美しく、早く、より良い仕上がりに、コストを下げながら実現する〉のか。これは、同じ技術レベルを持っていても、最後は個人の意識の問題になってきます。後者の場合、いま存在する素材や、いまの感覚に合わせて変化・成長していないとできません。製作する側がデザイナーと同じ情報や感覚を持っていないと、この先続けるのは難しいと思っています。

いまのライフスタイルに合わせて

鎌倉: 革製品全体の売上、特にレディースバッグが縮小しているという話が多く聞こえてきます。それについてはどうお考えですか?

岡田: 弊社に関しては、全体的には横ばいです。専門店の売り場は縮小していますし、館(※百貨店や商業施設のこと)の個性を出せる平場(※ハンカチ売り場、帽子売り場、など、アイテムごとの売り場のこと)は、今後なくなる傾向にあります。バッグや雑貨の利益率が悪いこともあって、売り場全体の売上の足を引っ張ってしまうこともあります。

鎌倉: 平場がなくなるのはバッグ屋さんにとっては厳しいのでは?

岡田: そうですね。2〜3年の内には平場をなくして、館全体を「テナント化」していく館もあるようです。また、〈店舗は「ショールーム」、購入はECで〉という方式で売上を伸ばしているところもあります。タブレットを使って、在庫を持たずに売上を作るのも一つの方法ですし、大手通販サイトで集客しながら、自社サイトも併せて見てもらって、実際のブランドイメージを見せることもできます。デジタルを駆使して解決できる問題もたくさんあります。
しかし、革製品は、触り心地や重さに慎重なお客さまも少なくありません。実店舗を訪ねる楽しさがなくなっていく中で、我々はなにができるだろう。その場所に集まる「客数の多さ」に頼らずにいるにはどうすればいいのか、ということを考えていくべきだと思います。みなさん口を揃えているように、消費は下がる一方でしょう。その中で、商圏に合わせて安定した売上を保つために、いますべきことはなにかを考えています。自分たちでショップを持つのか、すでに人が集まっているところに置かせてもらうのか。自分たちで作ったものを自分たちで対面販売していくのは大変ですが、この先必ず財産になっていくと思っています。

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鎌倉: ECサイトで買う方も増えましたもんね。

岡田: みなさんECサイトでの買い物に慣れていて、「自分に合う買いもののスタイル」を選んでいるんだと思います。ポイントを貯めることもその一つですよね。モール型ECサイトで服を買ったポイントで食材を買う……という方も少なくありません。

鎌倉: 歴史のある御社として、これからやってみたいことはなんですか?

岡田: いままでどおりの物作りの流れも大切ですが、いつまでもこのままで続けられるとは思いません。いまあるの形態や技術がなくなるのは時間の問題。でもだからといって、いますぐ全く新しいしくみで始めるのではなく、オリジナリティがある新しい入り口を作って、お客さまを増やしていく必要があります。極端な話ですが、そのためには「バッグ屋」以外の道だってありえるかもしれません。

鎌倉: こうして口にするのは寂しいですが、業界の衰退のスピードをできるだけ落とし、その間にいままで蓄積してきた技術やアイディアを生かして、全く違うジャンルや組み合わせの可能性をも考えるということですね。「代わりの似たものを作ろう」ではない。革製品の業界全体が、そういう時期に来ていることには同感です。荘司さんがそのお立場だと思いますが、「ディレクター」という存在が大事になってくることもあると思います。

岡田: いまある技術の価値を、いち早く、より多く世の中に出していって、日本の技術を広めていく方法もありますし、むしろそちらに注力して安定したビジネスを守っていくことは大事です。でも、どんなかたちであれ、私たちにしかできないことで、いままで誰もやったことないことにチャレンジする精神は持ち続けていきたいです。

鎌倉: それが「michetta」なのですね。いままでの経験を武器に、慎重に、そして大胆に! 「michetta」の今後の広がりが楽しみです。 

(インタビューここまで)

規模の大小にかかわらず、みなさん感じている市場の縮小。でも同時に「楽しい気持ちは作るものに反映されて、お客さまに伝染する」という思いも、またみなさん共通で持っています。そういうもの「だけ」が残ればいいのに! なんて言うのは簡単なのですが……。

プリンセスバッグには社内に、「袋物参考館」という博物館があります。なかなか見る機会のないものばかりで、一般の方もきっと楽しんでいただけると思います。要予約ですよ!

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