100%でなくても、ちょっとずつ……オーガビッツの8年とエシカル消費のいま

2013. 9. 4

繊維専門商社豊島株式会社(本社 名古屋市中区)のオーガニックコットンブランド「オーガビッツ」。より多くの人にオーガニックコットン製品を使ってもらえるように、「ちょっとだけ」オーガニックコットンを混ぜることで、100%でなくても、ちょっとずつちょっとずつ、オーガニックコットン製品を増やしていくーーそれが、「オーガビッツ」名前の由来です。

今年8周年を迎えた「オーガビッツ」。2013年8月29日(木)、これまで活動を支えてこられた方々に感謝を捧げるパーティーが開かれ、同社の溝口量久営業企画室室長が8年を総括しました。

オーガビッツの商品を通してクリニクラウンという臨床道化師の活動を応援するプロジェクトから始まったというオーガビッツファンドの取り組みは、渡良瀬エコビレッジと一緒に進める和綿栽培プロジェクト、サーファーでもある社員さんの「どうにかしてください!」と依頼されて始まった、商品を通して日本ウミガメ協議会の活動を応援するブルーオーシャンプロジェクト、知的障害のあるアーティスト AKIさんとのコラボレーション……。実に多岐にわたる分野への支援活動を展開しています。プラットフォームとして、現在で65もの推進ブランド、年間生産枚数100万枚と、オーガニックコットンの使用量は着実に増えています。

さて、8年を振り返るに伴い、豊島株式会社は全国の20歳~59歳の男女1,081名に「オーガニックコットンに関するアンケート調査」を実施。そこから見えてくる矛盾と希望を考えました。

Q1.オーガニックコットンを知っていますか?(n=1081)
Q1
若い世代を中心に、認知度は50%超。しかも、大半の人が「良いイメージ」を持っていることがうかがえます。

Q3.あなたがオーガニックコットンと聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか?(n=1081)
Q3
ただし、「80%の方が肌に良いと思っている」ということが分かりましたが、「オーガニックコットンが特別肌に良いということはありません。『フツウ』です!」と、溝口室長。通常のコットンもオーガニックコットンも、収穫されたコットンから農薬は検出されません。対して、「環境に良い」という事実を知っている人はその半分ほど。一方的なイメージが先行しているのが分かります。

Q4.あなたは社会貢献活動(ボランティアや環境保全など)に興味がありますか?(n=1081)
Q4
興味がある方の比率は約40%となっていますが、注目すべきは、興味のある人(n=409)は5年前、8年前から興味があったという人が合わせて30%ほどいる事実。「震災はきっかけだった」というのがうかがえます。世の中の流れがこういう流れに向いている中で、震災というきっかけができたと見てよいのではないでしょうか。

Q6.あなたは実際に社会貢献活動(ボランティアや環境保全等)に参加していますか。(n=409)
Q6
ただし、興味と行動は必ずしも一致しない結果となっています。まずはボランティア活動。30代・40代の参加者は多くありません。「やはり忙しいからではないか?」と溝口室長。

Q7.金額が同程度で同じような商品を比較した際、あなたは社会貢献度の高い商品(フェアトレード商品等)を買いますか。(n=1081)
Q7
また、金額が同程度ならば社会的意義のより高い商品を選ぶとした人も……

Q8. 多少金額が高く社会貢献度の高い商品(フェアトレード商品等)と、多少金額が安く社会貢献度の全くない商品を比較した際、あなたはどちらを購入しますか。(n=1081)
Q8
金額が高くなると、弱気になるということが分かりました。「40%の人がボランティアに興味があると回答する一方、多少高くても商品を購入するかというと『どちらともいえない』人が53%。つまり大多数の方は興味を持ちつつも実際、行動するには至っていない。このねじれに、まだまだオーガビッツもやるべきことがたくさんあると感じている」と溝口室長は締めくくります。

多少値段が高くても、選択する意味を伝えていくことと、値段を既存の価格帯に合わせていく努力。どちらも同じくらいの困難ならば、どちらを優先すべきか? それとも他の道があるのか? 次に8年が経つ頃には、どんなファッション業界になっているでしょうか? さまざまな疑問も湧きますが、着実に一歩ずつ前進するオーガビッツに今後も注目していきたいですね。オーガビッツ情報は、Facebookのファンページで随時更新されています。あなたにぴったりのプロジェクトとアイテム、ぜひ見つけてみてください!

オーガビッツ

Website:http://orgabits.com/
Facebook:https://www.facebook.com/orgabits

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