「PUMA」の完全循環型の新コレクション「In Cycle」2013年より販売開始

2012. 11. 20

スポーツ・ライフスタイルブランド「PUMA」は、2013年春・夏に向けた環境に優しいフットウェア、アパレル、アクセサリーコレクションのコンセプトについて発表。新コレクションは、消費者が個々に廃棄物を減らし、環境に与える影響を軽減できるようなものになっているようです。

新コレクション「In Cycle」のバスケットシューズ

それは、素材がほぼ生分解性またはリサイクル可能な素材でできたシューズ、アパレル、アクセサリーのコレクション。これは、「In Cycle(インサイクル)」コレクションと名付けられており、2013年春・夏に発売予定となっています。さらに、ゴミが一切出なくなるしくみを備えて注目を集めている同社の店頭回収サービス「Bring Me Back(ブリング・ミー・バック)」を通じて回収されれば、再度素材として生まれ変わることができるという、完全循環型のしくみを兼ね備えています。

In Cycleコレクションのバスケットシューズ、分解の様子


同コレクションは、全て生分解性またはリサイクル可能なものとし、100%Cradle to Cradle(完全循環型)ベーシック認定を受けることに挑戦しています。この「In Cycle」コレクションの数ある製品の中には、バスケットシューズ(生分解性)、定番のトラックジャケット(リサイクル可能)、シャツ類(生分解性)、バックパック(リサイクル可能)などがライナップとなっています。

同社は、企業活動における環境負荷を貨幣価値に換算した「環境損益計算書(E P&L)」を整備していますが、2010年の環境損益計算書で環境的影響のうち57%が皮革、綿、ゴムなどを原材料とする製品に関連したものであることが明らかになりました。それを受け、より環境に優しい原材料から作られた製品数を増やすことを目指し、このコレクションの製造には賢く利用できる原材料のみが使われています。「In Cycle」は、農薬、化学肥料、その他の有害化学物質の使用を避けるため、とりわけ生分解性ポリマー、リサイクルポリエステル、オーガニックコットンを使っています。同社はウェブサイト上で「リサイクル・リユースを通じて、通常新商品を生産するために必要な原材料の量を少なくしていく」と声明を発表しています。

また同時にプーマは新たな製品環境損益計算書に着手し、「In Cycle」の2製品とプーマ従来の2製品の環境への影響を分析し評価を行いました。この分析で、「In Cycle」のバスケットとシャツは、従来の製品より31%、環境への影響が少ないことが明らかになりました。また、従来の同社製スウェード・スニーカー10万足が、生産工程および製品寿命を終えて埋め立てまたは焼却されるまでの間に発生する廃棄物処理のために、13トントラックが31台が必要なことが判明。それに対し、生分解性のインサイクル・バスケット10万足が産業堆肥化施設などのシステムで製品寿命を終えるまでに発生する廃棄物処理に必要なトラックは12台です。

さらに、製品におけるリサイクル素材使用率もアップ。従来の同社製トラックジャケットは副資材にエラステンなどの化学繊維を使用していたのに対し、「In Cycle」のトラックジャケットはPET由来のリサイクル素材使用率が98%。これらは、「Bring Me Back」で再び同社に回収されれば、再び素材として使用可能になるといいます。

「PUMA」は後発ながら、果敢にサステナブル化を進めています。この取り組みは、商品が最終的に焼却処分されてしまうと何の意味も成さないという課題もあります。このプログラムの成否は、「Bring Me Back」を含めて私たち消費者がどれだけ参画するかにかかっているのかもしれません。

This Article is Originally from...

October 8, 2012 'PUMA introduces biodegradable and recyclable Products' PUMA PRESS RELEASE ,

>> http://about.puma.com/puma-introduces-biodegradable-and-recyclable-products/

(許諾を得て掲載)

この記事のキーワード

Keywords

Sponsored Link
次はコチラの記事もいかがでしょう?

Related Posts